東京生まれのガラス工芸家。
ヴェネツィアン・グラスに日本の琳派などの装飾美を取り入れ、
伝統美を再構築した芸術性の高い多くの作品を残している。
特に有名なのは、イタリア独特の色ガラスに金銀箔のかすれが特徴的な『飾筥(かざりばこ)』のシリーズ。
海外でこの作品は『ドリームボックス』(夢を入れる箱)等と賞され、非常に評価が高い。
他に炎や水のうねりをモチーフにした、躍動感溢れるオブジェや花器も多く残している。
藤田の主な技法は「手吹」または「宙吹」と言われる、非常に技術と手間のかかるものである。
これは型を一切使わずに吹き竿と金箸・その他の補助道具だけでガラスを成形する技法である。
1921年 東京生まれ
1944年 東京美術学校工芸科卒業
1947年 岩田工芸硝子入社
1957年 初個展「藤田喬平手吹きガラス器新作展」 上野松坂屋
1961年 「藤田喬平硝子工芸創作展」 日本橋高島屋
1975年 「世界のスタジオグラス展」 デンマーク招待出品
1976年 日本ガラス工芸協会会長就任
1986年 第25回「日本現代工芸美術展」文部大臣賞受賞
1989年 恩賜賞・日本芸術院賞受賞。日本芸術院会員就任
1996年 宮城県松島に藤田喬平美術館開館
2001年 コペンハーゲン・デンマーク工芸美術館にて個展
2002年 文化勲章・文化功労者受章
2004年 逝去
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手吹飾筥 天平の流 |